自立のために「働く場」を提供

 グループホーム事業(障がい福祉・共同生活援助事業)により、まずは「住まい=生活の場」を提供し、次に必要となるのが「働く場=収入を得る手段」を提供することになります。
 近年、マスコミを騒がせた中央官庁による障がい者雇用の水増し事件に見られるように、わが国の障がい者雇用には、まだまだ多くの課題が存在します。
 であるならば公的機関にばかり任せるのではなく、当法人のような障がい福祉を推進する組織が自ら、ご利用者の皆さんに寄り添った「仕事」を開拓し、「働く場」を広げていくことが必要であると考えます。

固定概念にとらわれず、様々な仕事を開拓

 旧来型の下請け的、軽作業の仕事も残しながら、ご利用者の個性が活かせる「クリエィティブ」で「収入の高い」お仕事を作り出す努力を重ねています。
 瑞穂のパン工房『瓦(ぐらむ)』では、国産小麦と天然酵母添加物のパンを製造・販売し、大手企業内での社内販売などの実施など一定の評価をいただいています。
 また瑞穂・県庁南では「ほたるの仕事場」内に「ほたるアートスタジオ」を設け、ご利用者の個性・特性・能力を活かす作品を生み出せるように、新しい方法論を開拓しています。中にはLINEスタンプを作成した方もおられます。また色鉛筆や水彩画が得意な方は、魅力的な作品を描かれて販売実績を積んでいます。
 またここ数年は新型コロナ禍で影響で閉店を余儀なくされましたが、平成29(2017)年9月からは日本最古の観音霊場「西国三十三所観音霊場」の第三十三番札所で結願・満願のお寺として知られ、春には桜、秋には紅葉の名所として賑わいをみせる「谷汲山華厳寺」の参道に位置するお茶屋『ほたる茶屋 谷汲本店』を運営して来た実績があり、状況に応じて店舗運営も常に視野に入れています。
 その他、施設外就労などで、より高い工賃を得ることが出来る仕事の開拓などに挑んでいます。最近ではパートナー法人様が農作物の生産工房での展開を行うなど意欲的な職場造りに取り組まれる傾向も見られ多様性を増してきています。